発売から1年、SHORAIバッテリーが依然大人気では有りますが、同じリチウムフェライトを使ったバッテリーの紹介です。
今回のはイタリア製でALIANT(アリアント)と言うメーカー、MOTO-GPやWSBKの特にイタリア系チームが使用していると言うことです。
セルについてはアンチグラビティーと同様の高性能Lifepo4を使用したバッテリーです。
外観は通常のMFバッテリーに近いSHORAIと同じようなハードケースに収まります、緑のケースがイタリアならではのお洒落って所でしょうか。
どうもケースサイズは7種類、容量違いをあわせて8種類での展開のようです、いずれ種類が増える可能性もあります。
とりあえずの所は日本(当店)では、下記4タイプでの展開となると思います
メーカーのロゴステッカーにはプラスとマイナスのマークが入っておりバッテリー本体の端子位置もステッカー通りとなっています。
SHORAIバッテリーと違い、+-端子の向き違いのバリエーションは無いようです。
アンチグラビティーに、SHORAIバッテリーが有り、今さら増やさなくとも良さそうなのですが、このALIANTバッテリーにはSHORAI以外のリチウムバッテリーには無い凄いアドバンテージが有ります。
バランス充電が出来るBMS(バッテリーマネージメントシステム)がバッテリー本体に内蔵されています!
充電器を使った充電だけでなく、走行中の充電時においても各セルを常にベストバランスに維持する事により、高性能とロングライフを実現します。
高性能Lifepo4を複数セルで使う リチウムバッテリーの問題点が1つ解決されました。
それでは各種類、見てみましょう
*文中の価格は旧価格となります、最新の価格はWeb Shoppingでご確認下さい
そしてこちらがALIANT専用充電器となります。
SHORAIバッテリーの専用充電器のような特別な機能は有りませんが (BMSはバッテリー本体に付いてますので・・・) リチウムバッテリー特有の神経質な充電電圧を14.6V +- 0.1Vで高精度にキッチリ制御しておりますので安心してお使いいただけます。
確認はしておりませんが、この性能であれば他のリチウムバッテリーにも対応するかと思います。
未だ現物を見てないので判りませんが、写真で見る限り4ケタのデジタル表示窓が付いています。
これが何を表示する物か・・・充電残時間か電圧かメッセージコードか?
間違って逆極性で接続した場合やショートに対しても自動シャットダウンするセフティー機能も付いてます。
30分ほどで充電終了なのもリチウムのメリットの1つ。
ただし認可商品では有りませんので現在当店での扱いは見送っております 税込¥9.800 です。
それでは3社の一番小さい容量のタイプで比較してみます。
ALIANT X1P
サイズ 115mm X 38mm X 90mm
重さ 500g
価格 16.300円(税込)
made in イタリア
Antigravity 4Cell 2300
サイズ 110mm X 32mm X 84mm
重さ 460g
価格 22.000円(税込)
made in アメリカ
SHORAI LFX07L2-BS12
サイズ 113mm X 58mm X 89mm
重さ 420g
価格 10.800円(税込)
Assembled in チャイナ
大きさはアンチグラビティーが最小です、ALIANTとは僅かな差ですがアンチグラビティーのソフトケース?はもう一回り小さくなります。
SHORAIも充分小さいですが厚みが厚くなります、鉛バッテリーから交換した場合に、ほとんど加工無く簡単に取り付けできるようあえてこのサイズとなっています、コンセプトの違いです。
逆に重さはSHORAIが一番軽く出来ています、アンチグラビティーと同様の高性能Lifepo4を同数使用するALIANTがアンチグラビティーより僅かに重く大きいのはバランス充電の制御システムが内蔵されている為でしょう。
価格はSHORAIが安い!A123と比べれば放電出力などの性能が若干劣る角柱リフェですが、アンチグラビティーの半額はやはり魅力的としか言いようが有りません。(但し、たまにバランス充電をしたいと考えるなら専用充電器が必要となります¥9.800)
ALIANTはアンチグラビティーとSHORAIバッテリーのちょうど間の価格となります、アンチグラビティーと同じ高性能セルを使用した上にBMSまで内蔵して、この価格は安い!
made in イタリア と made in アメリカの信頼性の違いは有るかもしれませんがALIANTはとても魅力的です。
選び方としては、大きさと重さはそもそも従来の鉛バッテリーと比べればチャンチャラおかしいくらい軽くて小さく放電性能も高いので、どれを選んでも性能アップです。
● 街乗り重視で本来のバッテリー性能が維持できればOKであれば、取り付けしやすく価格の安いSHORAIバッテリーがお勧めです、本体にバランス充電の機能は無いですがBMSは内蔵されていますし専用の充電器で維持充電やバランス充電が可能ですので信頼性においても街乗りには最適です。
● 街乗りもするしスポーツ走行サーキット走行もする、点火系を含め電装系全体で高性能化を求めるのであればALIANT。
● レースユースオンリーで、とにかく小さく高性能な物となると、BMS無しのシンプル構造で信頼性の高いアンチグラビティーをお勧めします。(BMSが信頼性が低いわけではなくシンプルな構造の方が故障リスクが低いだけの話です。
SHORAIバッテリーと違って電極(+-ターミナル)の位置にバリエーションが無い為、取り付ける車種によっては配線の取り回しが難しい物も有るかもしれません、基本的にはアンチグラビティーも同じですがバッテリーが小さく、しかも上下すら関係ないので設置の自由度は高いです、その分何らかの加工は必要になるとご理解下さい。
X2とX3にはアンチグラビティーのように電極が中央両端に有る物もあります、設置に都合の良い物を選ばれると良いかと思います。
(スクーター以外のほとんどのバイクは標準バッテリーの電極位置はALIANTと同じです。)
参考までに、私が選ぶとしてaprilia RSV4Rの場合
- レース仕様として使うなら → アンチグラビティー4600(8cell) ¥28.000
- 街乗りとサーキット走行会で性能重視 → ALIANT X3(12cell) ¥29.200
- ほぼ街乗り → SHORAI LFX18A1-BS12 ¥20.800
と言った感じでしょうかね。