超~久しぶりの浜松でした。
袋井のテストコースで発売前のTRX850に乗ったのが最後ですので95年以来、12年ぶりの浜松市、新幹線の改札口付近にヤマハのピアノが飾ってあり、あ~前に来た時も確か有ったような気がする、懐かしい感じがしました。
今回はヤマハではなく、表題の通り MV AGUSTA のディーラー会議で訪れました。
島根は雪が降ってたそうですが、雪こそ降ってませんが浜松も風は強いし寒い寒い!
前日入りしましたので夜はゆっくり出来ます。
会議の会場は遠くに見える高いタワー「アクトシティー浜松」です。
それでは本題に
今回の会議の目玉はなんと言っても日本初お披露目のニューモデル「MV AGUSTA F3 」!
日本に初上陸を果たしたのは Serie Oro の方でスタンダードモデルはもう少し先になります。
MV AGUSTA F3 Serie Oro
メーカー希望小売価格:¥3,150,000(消費税込み)
専用のアルカンタラシート
奥に見えるのは「TIO」の河野さん、最後まで一緒に飲んでました。
今回は一足先に本国イタリアのプレス試乗会でF3を堪能された和歌山さんがゲストとしてお見えになり、F3のインプレッションを現地での写真スライドを流しながら説明していただきました。(スタンダードモデルです)
詳しくは雑誌等で紹介されると思いますので、ここでは小耳に挟んだ事や印象に残った事、個人的に思った事だけ取り上げておきます。
まずは現行アグスタで最小排気量のスーパースポーツはやはりMVアグスタであった事。
675㏄の3気筒ユニットは他メーカーよりもコンパクトで高出力!回せば回すほど楽しいエンジンらしいです。
3本マフラーが奏でるサウンドもエンジンの振動も全てがエキサイティングで官能的、F4で感じるエクスタシーはF3でも味わえます。
車体はかなりコンパクト・・・であるはずですが、決して小さく見えない、そんな存在感があります。
和歌山さんは、ライバル車には無い徹底したマスの集中化とエンジンの逆回転クランクについて、そのすばらしさを語っておられました。
逆回転クランクについては私もハンドリングにどんな影響が出るのか興味津々ですが、どうやら大きな恩恵を与えているようです、具体的にはコーナリング中の自由度の高さ、立ち上がりでの安定性等にメリットが現れているようです。
イタリアンスーパースポーツとしてはシート高も低く、アプリリアのRSV4より3㎝ちょっと、ライバルのトライアンフ デイトナ675よりも2㎝近く低くなってます、幅も狭くて足つきは良いです。
MVアグスタと言うブランド、美しい造形、気持ちのいいライディングフィール、トップレベルの高出力、和歌山さんもお勧めのハンドリング・・・・・・・
最強じゃないでしょうか。
目を引く美しいスタイリングはタンブリーニのデザインでは有りませんが、しっかり流れは受け継いでいます。
それどころか新しい感性が入ってより魅力的な物へと進化しています。
細かいパーツの造形の美しさは後記の写真で見てもらうとして、全体的なデザインと言うよりは、パッケージングにも注目して頂きたいと思います。
前後の重量配分は F52:R48 と記憶しています、若干フロントよりですが一時期のスーパースポーツ系の様に、とにかくフロント荷重と言った造り方ではなく前後方向の中心、上下方向もなるべく低くマス(重心)を集中させ自由に車体を振り回せる車体造りとなっています。
他のスーパースポーツも一時期流行ったテールアップのマフラーがエンジン下で収さまるマフラーへ、フューエルタンクの実質ガソリンが入る部分の低重心化など最近のマシン造りにはマスを集中させる色々な工夫が伺えます。
このマスの集中化には構成ユニットの中で一番の体積と重量を持つエンジンの造り方が大きく影響します。
F3の675㏄3気筒エンジンは他のライバル車と比べても非常に軽量でかつコンパクトで出力ユニットとして優秀なだけでなく、逆回転クランクも併せて理想のパッケージングの邪魔をしない、ハンドリング性能もパワーアップさせるエンジンです。
左サイドから見たこの写真ではシリンダーがかなり前傾して見えますが、実はシリンダーに見える部分はカムチェーンは入っています。F3のロゴが入っている所の中心がクランク軸となり写真で斜め右上のカウンターシャフトでカムチェーンを駆動しています。
スーパーショートストロークのエンジンはエンジン高も低く、クラッチやミッション軸類も斜め上下方向に並べる事によりエンジン前後長も、驚くほど短くなっています。
クランク軸から各ミッション軸を前後に水平方向に並べてた時代からトライアングルに配置する事で前後長を詰めるようになりクランクケースの合せ面が斜め後ろ上がりになって来ましたが、F3ではとうとう前後に分割と言った方が分かりやすいくらい後ろ上がりの斜め合せ面になってます。(クランク軸中心とカムチェーンを駆動するカウンターシャフトの中心を結ぶ線の延長がたぶんクランクケースの合せ面)
ミッションは当然のごとくカセット式を使ってますのでクランクケース合せ面に依存しません。
こちらはリヤタイヤ上、シートカウルの下側です、かなり覗き込んだ状態での撮影です。
どの車両でも発熱によるトラブルの多いレギュレーターは他の熱源からも離れ風通しのよい場所を陣取ってます。
これがまたケースの形が写真ではわかりづらいですが、NACAダクト型になってる所がにくいです。
またライダーシートの下はほぼシートレール、極力物を置かずにシートを下げ幅を抑える努力をしたそうです。
良くここにバッテリーとか電装品の置き場にしますが・・・・どこにあるのか?
ライディングポジションはどうかと言うと自然にコンパクトです、ハンドルも比較的近くにあり前傾はきつく有りません自由度は高いです。
RSV4に近い感じですが腰高感が少なく、それよりリラックスした感じです。
以下の写真は開いてもらうとコメントが見れます。
大まかにスタンダードモデルとSerie Oroの違いは分かっている所で
- 車体色
- 前後オーリンズサスペンション、リヤはTTX(スタンダードはフロントMARZOCCHI リヤSACHS)
- カラードミラー
- カーボン外装
- アルカンタラシート
- アジャスタブルステップ
- アルミ鍛造ホイール(スタンダードはアルミ鋳造)
- アルミ削り出しピボットフレーム(スタンダードは鋳造)
- 手溶接クロモリフレーム(スタンダードは鋼管機械溶接)
- アルミ削り出しクラッチカバー、マグネトーカバー
- ゴールドのメッシュダクト
色々考えてみると、確かに300万の価格は納得できます、そもそもスタンダードモデルの1490.000円(税込)がバーゲンプライスである事が X2で Serie Oroなんて事になって「う~ん」って思っちゃう。
とは言ってもやはり300万はなかなか手が出せない、でもスタンダードモデルが1490.000円で買えちゃうことが幸せな時代なんだと思います。
もう欲しくてたまんない事になっちゃいました。
すでに試乗された和歌山さんも言ってました 「はっきり言って買いです!」・・・なんか、とどめ刺されました。
追伸
BRUTALE 675も年内発売予定! まあ予定ですので、ずれ込む事もあるでしょうが楽しみです。